塾講師のアルバイトについて考えてみる
大学時代アルバイトを何個がやっていた。その中で一番長続きし
浪人生の時に大学受験が終了した3月から大学4年の2月までおよそ4年間働いていた。
業務内容と考えていたことを紹介する。
私が働いていたのはいわゆる個別指導専門の塾である。
なぜそこに決めたかと言うと私が高校2年生の時に夏休みだけ
自らが生徒として通っていたことがあった。
ただし別の校舎に通っており、実際にアルバイト先の校舎へは行ったことがなかった。
やはり大学と自宅の間にアルバイト先があることは大学生のアルバイト選びの重要なポイントであると
私は考えている。
主な業務の内容は以下の通りである。
・授業前の生徒迎え(5分)
・授業(80分)
・生徒見送り(5分)
この一連の流れを一コマとしアルバイト代として1500円支払われる。
時給1000円である。
アルバイトとして時給は平均程度であるが、塾講師として考えるとやや安いように思われる。
ただし、名門校の受験対策ではなく、学校の補修+α程度であれば
時給としてこれくらいのところも多い。
平日授業は3コマあり、以下の授業で実施される。
17:00~18:20
18:30~19:50
20:00~21:20
そのため、平日でフルにコマを入れたとしても一日4500円以上を稼ぐことはできない。
ガッツリ稼ぎたい人にはあまり向いていないアルバイトであると思う。
ただし、夏季講習や冬季講習の期間に入ると朝から夜まで7コマあり、一日1万円以上働くことができる。
実際塾講師のアルバイトをしている人はその時期に一気に稼ぐ人が多い印象である。
・生徒について
生徒は小学生・中学生・高校生・浪人を対象としていたが、大部分は地元の公立中学生である。
また、偏差値で考えても、高くで60程度、平均点に満たない人が大半であった。
授業の形式は講師1人に対して生徒2人
・アルバイトについて
9割が大学生・大学院生で構成されている。その他は教師希望者やフリーターみたいな人も少しいた。
自分と同期は5名いた。(浪人しているので年齢が違うが)
比較的仲も良く、業務後に飲み会等も実施していた。
・個別塾アルバイトのメリット
アルバイト仲間が大学生のため友達ができやすい
→他のアルバイトでは主婦等もいて、流石に個人的に仲が良くなることが少ないが
アルバイト仲間と個人的に遊びにいくくらい仲良く慣れる
サークルのような雰囲気がある。大学でサークルに入らず、個別塾アルバイトのみの人もいる。
また、塾講師のアルバイトをする人は真面目な人が多いので、同じような人と友達になれる。
自らの勉強になる
→高校生まであまり人に教えることをしてこなかったが
人に教えることの難しさ、できない人の気持ちを知ることができる
教員志望の人の勉強場
→教員志望の大学生はほとんどアルバイトで塾講師を行なっている。
人に教える仕事のデビューとして最適である。
・個別塾のデメリット
あまり稼ぐことができない
→塾は学校が終了してからの時間帯しか営業していないため、基本的に夕方のみである。また、生徒が授業のある日しか講師のアルバイトが発生しない。そのため、担当教科が1科目(英語のみ等)
の人は必然的に担当授業が少ない。
・急遽授業振替の可能性
→私が勤務していた塾では2名の生徒を教えていたが、2名ともに休みになってしまうと授業ができず時給は発生しない。次に授業があれば待機給与として時給の半分は支給される。
・雑務が多く時間外の労働が発生する可能性がある
→子供に勉強を教えるためには授業前に一切準備せずに授業を行うのは例え個別指導であっても難しい。
また、準備に力を入れればキリがなく膨大な時間を費やしてしまう。もちろんこの時間は時給は一切発生しない。真面目な人は1日1.5時間程度準備している人もいた。
私は始めた当初はある程度準備していたが、慣れてくると10分程度演習を行わせて、その間に並行して準備を実施していた。
・できない生徒に講習を進めることの罪悪感
→個別指導の生徒は平均点に全く届かず、赤点を取る人も多い。塾側としては、このような生徒に対して大量の授業を取らせ成績を伸ばそうと親に説明する。
正直、個別指導を実施したからと言ってみんなが成績が上がるわけではなく、自ら勉強を率先して行う人は個別塾などいかなくても成績はある程度まで行く。やる気のない生徒に対しても必要か動画もわからない講習を受講させることは良心のある人にとっては厳しいことかもしれない
私の4年間で感じたことはこれくらいだろうか。是非、大学生等で個別塾のアルバイトを行おうとしている人に参考になればと思う。